楽天カードでのETCカード発行はおすすめできない…。その理由とより良い代替策
高速道路を通るには「ETCカード」を作るのが良いと聞いたけれど、手持ちの楽天カードにお願いしていいのかな?
結論から言うと、「楽天カード」でETCカードを作ることをおすすめすることはできません。
あなたが
- 楽天カードや楽天系サービスのユーザーで「あり続けられる」
- 「楽天ゴールドカード」または「楽天プレミアムカード」を持っている
少しでも不確定なところがあるなら、この機会に「余計な費用を掛けずにETCカードを作れるクレジットカード」の作成を検討したいところ。
今回は「楽天カード」でETCカードを作る上でのデメリットや、その代替手段について簡単にまとめました。
読み終えていただければ、今のあなたが取るべき行動が分かります。
目次
楽天カード付随の「ETCカード」は、所定条件を満たさないと年会費が発生してしまう
残念ながら、楽天カードで作れるETCカードの手数料は「原則有料」。
例外は
- 「年会費請求月時点での」楽天会員ランクが「プラチナ」以上である
- ゴールドカード以上のカードを持っている
の2つですが、このいずれかに該当しない場合には年550円のETCカード年会費を取られてしまいます。
ここではあなたのお持ちのカード(あるいは申し込み検討中のカード)を年会費無料の一般カードと仮定すると……。
気になるのは「プラチナ」会員となる条件。
こちらについては以下のように規定されています。
以下の2点を満たすこと
- 過去6ヶ月で2000ポイント獲得
- 過去6ヶ月で15回のポイント獲得
1の条件に関しては、「半年間で楽天カードを20万円分」使えば達成できるため、さほど難しいものではないでしょう。
楽天市場のキャンペーンなどを利用すれば、さらに金額を抑えることも可能です。
問題は2の方ですが、月に1度の「楽天カード」請求で6回のポイントを獲得できるとは言え、残りは9回。
楽天市場やマクドナルド等、少額決済でも楽天ポイントが還元される加盟店の利用機会が多いのなら、心配は要らないかと思いますが……。
ちょっとこのあたりは「人や状況によりけり」な部分が多そう。とは言え少しでも「楽天」系サービスから離れると、プラチナランクの維持が困難というのは確かです。
さらにネックとなるのが、今現在プラチナランク以上をキープできていても、再度ETCカードの年会費を要求される来年、再来年の状況が予測できないこと。
これからずっと、楽天カードと楽天サービスを利用し続けていくと自信を持って言えるのなら、「楽天カード」でETCカードを作ってもまったく差し支えはありませんが……。
おそらく多くの「楽天カード」ユーザーは、数年単位での「プラチナランク」維持に自信を持てないのではないかと思います。
……となるとやはり、無駄な出費を防ぐには「楽天カード以外」のクレジットカードを使い、ETCカードを作る方法となりそうです。
あなたの楽天カードを「ゴールドカード」か「プレミアムカード」にすれば、ETCカードの年会費は無条件で無料となります。
ただしゴールドカードの年会費は2,200円。問題となるのは年会費相応のメリットがあるか、という点ですが……。
一般カードとゴールドカードの差異を挙げると以下のようになります。
- 国内空港ラウンジサービス(年2回)
- 誕生月に楽天市場のポイント還元率アップ
(最低3%→最低4%へ)
基本還元率(1%)や保険内容に違いはありません。
よってゴールドカードを取得すべきは、上の2つのメリットに年会費相当の魅力を感じた方となるでしょう。もちろんその逆もしかりです。
★ちなみに「楽天市場での還元率アップ」だけで年会費分を取り返そうとするなら、年11万円の「楽天市場」利用が必要となります。
確実に年会費を抑えたいなら「ETC無料+ポイント交換不要」のサブカード取得を
「楽天系サービスを利用し続ける」という確信が無い限り、どうしても申し込みづらい楽天カードのETCカード。
そこでここからは、「楽天カードをメインで使っている人」が利用しやすい、
- ポイント交換不要
- ETCカードの発行料&年会費(原則)無料
のカードをいくつか紹介させて頂きます。
①「dポイント」を使う機会があるなら「dカード」が筆頭候補か
楽天カードと同じく「基本還元率1%」、かつローソンなどのお店で使える「dポイント」が貯まるのが「dカード」です。
dカード
年会費 | 永年無料 | ETC 年会費 | 年550円 ※初年度無料 ※年1回のETC利用で無料 |
---|---|---|---|
国際 ブランド | ![]() | 還元率 | 1.0% (dポイント) |
- 年会費は永年無料!
- ローソンではdカード決済で1%ポイント還元!
- ポイントの使い道が多い。「iDキャッシュバック」がおすすめ
◎家族カード有り
年会費 | 基本還元率 |
---|---|
無料 | 1.0% (dポイント) |
国際ブランド | ETCカード |
VISA Mastercard |
(上に該当しない場合、年550円) |
付帯保険 | 申込条件 |
ショッピング保険 docomo携帯補償 |
|
その他 | |
|
ETCカードの年会費は完全無料ではありませんが……。
「年1回ETCカードを使えば翌年無料」ということで、無料化の条件は楽天カードよりもずっと簡単ですね。
便利な「iD」(コンビニ等で「かざすだけ」でカード払いのできる機能)、そしてローソンでの大幅優待といった魅力も大きいことから、むしろメインカードをこちらに乗り換えてしまうという選択も充分視野に入ります。
一方、気になることと言えば「dポイント」の使い道ですが……。
ローソン、マクドナルド等の加盟店を利用する機会があるのならそちらの決済に使うのが基本。
また楽天市場に比べると知名度は低いですが、これに似た「dマーケット」というネットショッピングサービスを活用するのも良いでしょう。
その他あなたがdocomoユーザーであれば、ポイントを携帯料金の決済に充てることも可能です。
- 普段の決済は「楽天カード」で行い、ETCカードの作成やローソン等での支払いには「dカード」を使う
- 普段の決済は「dカード」で行い、楽天系サービスの利用時には「楽天カード」を使う
※2枚のカードの基本還元率は同じですので、どちらのカードの優待店でもない場所で使う分であれば、どちらのカードをメインにしてもおトクさの上での差は生じません。
貯めたいポイントの種類等に応じ、メインのカードを決めると良いでしょう。
★dポイントを使えるお店については、以下の公式HPをご覧ください。
CHECKd POINT CLUB公式HP「たまる・つかえるお店」
②「Pontaポイント」ユーザーなら「Ponta Premium Plus」をチェック
あなたが「Pontaポイント」を使う機会があるのなら、「Ponta Premium Plus」というカードもチェックしておきたいところ。
年会費 | 基本還元率 |
---|---|
2,200円 ※初年度無料 ※年間5万円以上の利用で無料 | 1.0% (Pontaポイント) |
国際ブランド | ETCカード |
VISA Mastercard | 年会費、発行手数料ともに無料 |
付帯保険 | 申込条件 |
海外旅行保険 国内旅行保険 |
|
その他 | |
|
魅力はジャックスらしい付帯保険の充実と「J’sコンシェル」優待にありますが、その一方で
- 年5万円以上利用しないと年会費が掛かる
- ローソンでのおトクさは「dカード」の方が上
…といった点はデメリットとなります。
とは言えPonta加盟店の利用機会が多いのなら、こちらも有力な申込先候補となってくれることでしょう。
年5万円以上の利用が前提になることを考えると、サブカードというよりはメインカードとして使った方が安心かもしれません。
- 普段の決済は「楽天カード」で行い、ETCカードの作成やPonta加盟店での支払いは「Ponta Premium Plus」で行う
★「Ponta Premium Plus」の年間利用額を5万円以上とすること - 普段の決済はPonta Premium Plus」で行い、楽天系サービスの利用時には「楽天カード」を使う
★年会費のことを考えるとこちら推奨
★ただしどうせメインカード乗り換えを検討するのなら、「Ponta Premium Plus」より高還元、かつ「J’sコンシェル」等のサービスを同じくする「REXカード」への申込が優先されるかもしれません。
CHECK3.いっそメインカードを乗り換えることも検討したい
★「J’sコンシェル」優待内容に関しては、以下の公式ページからご覧いただけます。
CHECK「J’sコンシェル」公式HP
※下部「J’sコンシェルのサービスを見る」ページより、ジャックスのカードをお持ちでなくても優待対象を確認可能です。
★すでにPontaカードをお持ちの場合であっても、「Ponta Premium Plus」内へ現在のポイントを移すことができます。
詳細Ponta公式HP「Pontaポイント統合・移動お手続き」
★「Ponta Premium Plus」について、詳しくは以下のページをご覧ください。
あわせて読みたい
ジャックス「Ponta Premium Plus」の総まとめ
③高速道路の利用が頻繁でないなら、よく使うお店で優待を受けられるカードも◎
ETCカードの請求は、その元となるクレジットカードに向かいます。
このときのポイント還元率は、一般的なお店でお買い物をする場合と変わりありません。そのため高還元なカードにETCカードを付帯させるに越したことは無いのですが……。
あなたのETCカードの利用頻度がそこまで高くないのなら、具体的には高速道路利用に伴う通過料が「年11万円」を超えないのなら、「ETC関連費用無料+普段のお店で使える」カードを使ってETCカードを作るのもアリでしょう。
具体例を挙げると以下のようになりますね。
セブンカード・プラス |
|
---|---|
ファミマTカード |
|
イオンカード (各種) |
|
apollostation card |
|
ENEOSカードS |
|
上に挙げた「特定のお店で優待を受けられるカード」の多くは基本還元率0.5%。これは楽天カードより低い数字ですが……。
この還元率の差が、楽天カードのETCカード年会費「550円」をひっくり返すのは「年間ETCカード利用額が11万円」に達する場合に限られます。
よってそこまで頻繁にETCカードを利用することがないのなら、「ETC関連費用無料+普段のお店で使えるカード」を使い、確実に無料でETCカードを作る方が賢明でしょう。
- 普段の決済は楽天カードで行う
- 出光での支払いには「apollostation card」を使う
(このときガソリンや軽油料金の優待あり) - ETCカードは、年会費の掛からない「apollostation card」で作る
★上に挙げたのはあくまで一例です。
普段利用されているお店やガソリンスタンドが提携クレジットカードを取り扱っているのなら、その内容をチェックしてみて損はないでしょう。
ただしETCカード発行時に手数料や年会費が発生するカードは少なくありません。あらかじめご確認ください。
ETCカードのためにサブカードを作るのなら、「自動的に請求額が減額」される、自動キャッシュバック型のカードを使うのがベストと思われるところですが……。
残念ながら、これらの特徴を持つカードはいずれもETCカードに発行手数料が発生する模様。
とは言え「2つのポイントを管理するのが煩わしい」といった需要もあることでしょうから、参考程度に紹介させて頂きます。
P-one Standard |
|
(年220円相当) |
---|---|
三菱UFJカード VIASOカード |
|
(年220円相当) |
サブカードとして持つのなら、還元率も高く特に条件なく利用できる「P-one<Standard>」を選択するのが良いでしょう。
ETCカードに発行手数料が掛かるとはいえ、1年あたりの費用は楽天カードより安いです。
(カードの有効期限5年に対し、発行手数料1,100円=年あたりの費用は220円)
複数のポイントの管理に自信がないのなら、こちらへの申込も併せて検討できると良いですね。
いっそメインカードを乗り換えることも検討したい
あなたがETCカードの取得を検討しているのなら、この機会にいっそ「楽天カード」からの乗り換えを検討するのも良いかもしれません。
というのも楽天カード以上に高還元、高サービス、かつETCカード関連費用の掛からないカードが実際に存在するからですね。
REXカード (1.25%) |
☆ETC関連費用無料 ☆国内旅行保険 |
---|---|
リクルートカード (1.2%) |
☆ETC関連費用無料 ☆国内旅行保険 |
dカード (1.0%) |
(年1回利用するとき) |
JCBカードW (1.0%) |
☆ETC関連費用無料 ☆セブンイレブン等でポイント優待 ☆今後ステータスカードの取得を狙える |
参考 楽天カード (1.0%) |
|
「楽天カード」独自のメリットである、「楽天市場での優待」を重視するのなら、楽天市場でのみ「楽天カード」を使えばOK。逆に言うと「楽天」以外の場所であれば、他のカードを使っても差し支え無いわけです。
よってETCカードの発行を検討しているのなら、この機会により高サービスなカードの取得を検討するのも良いでしょう。
実際に私も楽天カードから「REXカード」に乗り換えて2年ほど経ったところですが、特に不便はありません。
特にJ’sコンシェルは意外なところ(家電量販店など)で使えることもあって重宝しています。
★年会費が発生するため掲載していませんが、あなたが飛行機を利用する機会があるのなら、各航空会社の提携カード(JALカード、ANAカード等)を使うのも良いでしょう。
航空会社のマイルは「航空券との引き換えを前提とするとき」1マイルあたり2円相当以上の価値を持つことが多いため、数千円の年会費を支払ってでも取得の価値があります。
まとめ
- 「楽天カード」でETCカードを作ろうとすると、
- 「年会費請求月時点での」楽天会員ランクが「プラチナ」以上である
- ゴールドカード以上のカードを持っている
といった条件を満たさない限り、年550円の年会費が発生してしまう。
「年単位で楽天グループを利用し続ける」という確証がないなら、他社カードで年会費を作るのが無難 - 「ETC関連費用無料」のサブカードとして利用しやすいのは「dカード」、その他普段のお店で優遇を受けられるカードなど。
- 楽天独自の優待はメインカードで無くても利用できるため、この機会に「ETC関連費用無料+楽天より高サービス」なカードへの乗り換えを検討するのもアリ
楽天会員ランク「プラチナ」を年単位でキープできる、と自信を持って言える人は多くないでしょう。
もともと年会費の発生しないカードを使い「ETCカード」を作れたなら、無駄な費用を支払う心配も不要です。
優待を受けたいお店の有無、あるいはメインカード乗り換え希望の有無をもとに、あなたに合った申込先を選んでみてくださいね。
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楽天カード
年会費 | 永年無料 | ETC 年会費 | 500円(税抜き) |
---|---|---|---|
国際 ブランド | ![]() ![]() ![]() | 還元率 | 1.0~3.0% |
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