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オーソリゼーション(オーソリ)とは

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「カードの利用明細に、見覚えのない少額決済が。
調べてみたら<1円オーソリ>と呼ばれる手続きらしいけれど……?」

カードにおけるオーソリゼーション(オーソリ)とは、一般に「カードが使えるかどうか確かめること」「利用枠を確保すること」を言います。

利用者の立場からは、あまり気にする必要はありません
というのも、「オーソリ」はあなたの周りですでに自然に行われているため、いまさら意識する意味もほとんどないからです。

今回はそんなカードの「オーソリ」について、利用者の立場から見た概要や「1円オーソリ」の意味をまとめました。
カードの仕組みについてより詳しくなれることは間違いなしです。

★このページの内容は、デビットカード・プリペイドカードにも共通します。

「オーソリ」ってどういう意味?直訳すると「権限の付与」

まず「オーソリ」とは一体何を意味する言葉なのか、簡単に解説していきます。

「オーソリ」とは

  • 「オーソリゼーション」(authorization)の略称
  • 直訳すると「権限の付与」「認可」
  • 販売承認、信用承認、与信照会、与信確保などとも呼ばれる

①有効期限は切れていないか、利用枠に空きはあるか等、決済ができることをチェック

カード決済における「オーソリ」とは、「利用枠の確保」を指します。
例えば1万円分のオーソリが行われると、購入者のカードの残り利用枠が1万円減るわけです。

また、カード加盟店がカード会社に「有効なカードかどうか確かめる」手続きも、「オーソリ」に含まれます。

お店でカードを使ったとき、数秒間の「承認待ち」の時間が発生することがあるでしょう。
これが最も分かりやすい「オーソリ」の例ですね。
あの短い時間に、「利用停止処分を受けたカードでないか」「有効期限は切れていないか」「利用可能枠(利用限度額)に十分な空きはあるか」といった、カード情報の照合がなされています。

有効なカードであれば、そのまま決済処理が行われ、滞りなく取引が完了します。
ただし、何らかの問題が見つかれば、ここでカードは利用できなくなってしまいますね。
この場合、別のカードや現金などを使って支払いを済ませる必要が出てきます。

また、「盗難届が出されたカードや偽造カードではないか」というセキュリティ面のチェックも同時に行われます。

②「事前に利用枠を確保する」という意味で使われることも

オーソリは「利用枠を確保する」「有効なカードかどうか確かめる」といった意味合いを持ちます。
これが利用されるタイミングは、決済時に限りません。

例えばネットショップにおいて、決済処理を済ませた商品が何らかの事情で発送できなくなったとします。
(在庫切れ、破損など)
このときお店側の返金手続きは、一般的になかなか面倒と言われます。
しかし、商品配達までの処理をオーソリ、つまり「利用可能枠を確保する」だけにとどめておいたなら、仮に商品を発送できなくともオーソリを解除するだけで済むわけですね。
こういった過程は「仮売上処理」と呼ばれることが多いです。
(反対に実店舗での決済は「実売上処理」と呼ばれ、これをキャンセルしようとすると返金が遅くなるなど手間が掛かることも多い)

決済代行会社やその加盟店の間では、こういった意味で「オーソリ」が使われることも多いです。
利用者の立場からは、あまり気にしなくてよいでしょう。

購入者の立場で「利用可能枠が確保されている」状態なのか、「実際に決済が完了している」状態なのか知ることは難しいですし、知ったところでどうすることもできないからです。
(どちらの決済方法が採用されているかはお店のスタンスや、利用しているカード決済サービスによります)

同様にオーソリ(利用可能枠の確保)がいつ行われているのか、自動なのか手動なのかといった詳細についても、利用者が左右できることはありませんので、気に掛けるにあたりません。

1円等の少額決済(1円オーソリ)は気にする必要ナシ

基本的に「オーソリ」は、すでに当たり前に行われているものか、利用者の立場ではどうにもなりにくいものです。

ただし唯一、利用者の立場で気にかかりやすい「オーソリ」の処理として、「1円オーソリ」と呼ばれるものが挙げられます。

これは、主に有料サービスを取り扱う会員制のサイト(iTunes store他)に登録した際、「1円」あるいはそれに準する少額を請求し、有効なカードであるか確認する手順のことです。
利用明細に覚えのない請求が載ることから、疑問あるいは不審に思われる方は多いですが、この1円オーソリも、利用者が気にする必要はありません

最終的には返金(正しくは請求額から相殺)されますのでご安心ください。
おそらくは次回、もしくは次々回の利用明細において、返金の旨を見ることができるかと思います。

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2022.09.20

ただし身に覚えのない請求が、すべて「オーソリ」目的のものとは限りません
高額の、身に覚えのない請求が行われていた場合には不正利用の可能性がありますので、直ちにカード会社へ問い合わせを行ってください。

まとめ

ポイント
  • オーソリゼーション(オーソリ)は直訳すると「権限の付与」「認可」という意味になる。

    カード関連では「必要な金額を決済できるカードであることを確かめる」といった意味で使われる。

  • オーソリを使って「仮売上処理」が行われるかは加盟店側の方針や決済システムによるが、利用者の立場では気にしなくて良い
  • 利用者の立場で気にかかりやすいのは、利用明細にも記載されるいわゆる「1円オーソリ」

    仮に引き落としがなされた場合であっても翌月あるいは翌々月には返金されるため、こちらも気にする必要は無い

名前はやや聞き慣れなくとも、ごく日常的に行われている「オーソリゼーション(オーソリ)」
これに関して行動するのは加盟店(カードを使えるお店)側ですので、利用者の立場でさほど気に掛ける必要はありません。

利用枠にゆとりを持つ・有効期限に気を配るなど最低限の注意をすること、請求内容が不正なものでないか確認することが、利用者にとっての義務と言えるでしょう。



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サイト監修

天野 伴 (税理士)税理士/お金管理と仕組み化の専門家 | 天野 伴
税理士事務所所長。企業向けの会計・税務業務のみならず「仕組み化」のコンサルティング業務も展開。家計管理のコツなど、時間と労力を掛けずに自然とお金が貯まる仕組みづくりを得意としている。著作『1行家計簿―――世界一かんたんにお金が貯まる本』他多数