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リボ払いの仕組み&上手に最低限だけ使う方法

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小学生でも分かる!リボ払いの仕組み&上手に最低限だけ使う方法
「買い物をしすぎて今月の支払いがピンチ。
<リボ払い>を使えば、引き落とし額を減らせると聞くけれど……」

請求がかさんでしまった場合に便利な「リボ払い」。これは簡単に言うと「定額での分割払い」のことで、1度使うくらいならさほど怖いことはありません
……が、さまざまな場所で注意喚起されていることからも分かるとおり、リボ払いの使い方を誤ると今の生活を壊しかねないのも事実です。

そこで今回はリボ払いの仕組みと注意点、どうしても支払額を減らしたい場合の上手な使い方について、できる限り分かりやすくまとめました。
読み終えていただければ、今後リボ払いを使って後悔する可能性をずっと減らせるはずです。

「リボ払い」とは?毎月の返済額を減らす仕組みって?

前提として、「リボ払い」(リボルビング払い)とは「定額で支払う分割払い」のことを指します。

例えば3万円の支払いがあったとして……。
これを「3回払いで」と伝え、支払回数(支払期間)を元に月あたりの支払額を決めるのが通常の「分割払い」
これに対して「月1万円の支払いで」と伝え、その通りに支払いを行っていくのが「リボ払い」と言うわけです。

「リボ払い」で毎月の返済額を減らす仕組みって?

上の例のように、月の支払い額が結局ほとんど変わらないような状況であれば、「分割払い」と「リボ払い」に大きな違いはありません。手数料額の面でもさほどの差は出ないはずです。

それならなぜ「リボ払いは怖い」と言われているかというと、考えられる理由としては

  • カード会社が定める月々の最低支払額が低いことから、金銭感覚が狂うきっかけになりやすい(後述)
  • 分割払いに比べ、総支払回数を把握しづらい
  • カード会社がキャンペーン等を行っていることが多く、分割払いに比べ気軽に手を出す人が多い
  • 「自動リボ払い」「リボ払い専用カード」の利用により、知らないうちに「支払い待ち」のお金が増えやすい

と言ったところでしょうか。

上手に使えば支払い額を減らせることは確かなのですが……。
結局のところ、分割払いを使えるのなら分割払いを使った方が、後腐れしづらいため無難となります。

CHECK3.利用可能枠が決まっているから、支払額を減らし続けることはできない

「リボ払い」における毎月の引き落とし額の決まり方

ここからは、リボ払いの仕組みや欠点を知るために必要になる「毎月の支払い額」について解説していきます。

この「リボ払い」における毎月の支払い金額は、利用するカードの種類やカード会社ごとに決められています。

支払う金額は「請求額+手数料」

支払金額のうち、

  • 残高返済に充てられるのが「請求額」
  • システムのメンテナンスなどに使われるのが「手数料」

です。

多くの会社では、リボ残高(リボ払いの利用額=支払い待ちのお金)に対し請求額の変わる「残高スライド定額リボルビング方式」を採用しているようですね。
(残高スライド方式、定額コース、定額方式など実際に使われている名前は会社によって異なりますが、中身は大体どれも同じです)

リボ払いで支払いを行った例
リボ利用残高引き落とし額
10万円以下5,000円+手数料
10万円超過~50万円10,000円+手数料
50万円超過~100万円15,000円+手数料
100万円超過20,000円+手数料
この条件のリボ払いで支払うと……。
リボ残高が10万円なら、毎月の引き落とし額は「5,000円+手数料」
→単純計算で、残高が0円になるまでには20ヶ月も掛かる
※この間、手数料(リボ残高に対し、およそ月1.25%)は絶え間なく発生する

リボ払いの問題点についてはこの後にも軽く解説させていただきますが……。
支払い回数が伸びやすい・手数料が発生しやすいというデメリットは、この例だけを見てもお分かりいただけるでしょう。

★一部のカードを除き、インターネット会員サービス等を通して毎月の引き落とし額は自由に決められます
とにかく毎月の引き落とし額を高く設定しておけば、リボ残高の増加を避けやすくなります。
(引き落とし額の設定ができないカードの場合は、ATMや振込等を使った追加支払いが可能)

「元金」または「元利」の返済方式は事前にチェックしておこう

毎月の引き落とし額が「カード会社の定める定額+手数料」となる支払い方式を「元金」方式と言います。
これに対し、「カード会社の定める定額から、引き落とし時に自動的に手数料を徴収」する方法は「元利」方式と呼ばれます。

例えば「元利」方式のリボ払いで1万円を支払い、このとき1,500円の手数料が発生していたとすると、リボ残高は差額の8,500円分だけ減ることになります。

元金方式と元利方式の比較
毎月の支払額
元金方式カード会社の定めた金額+手数料
元利方式カード会社の定めた金額
(手数料は含まれる)
例:カード会社の定めた金額が1万円
  手数料が1500円のとき
元金方式引き落とし 1万円+1500円
残高 1万円減少
元利方式引き落とし 1万円
残高 8500円減少
上記の例で、10万円の買い物をして
リボ払いで払いきると
元金方式残高
 10万円
 →9万円
 →8万円
 →7万円
 →6万円……

完済までの期間 10か月
総引き落とし額 11万5000円

元利方式残高
 10万円
 →9万1500円
 →8万3000円
 →7万4500円
 →6万6000円……

完済までの期間 12か月
総引き落とし額 11万8000円

このように「元利」方式は残高がいくらずつ減っているのか分かりづらく、特に利用に注意が必要となります。

ちなみに「元金」「元利」どちらの支払い方法が定められているかは、利用しているカード会社、あるいはカード商品によります。
インターネット会員ページやカード入手時に届いた冊子等から確認してみましょう。

★カードローン商品(キャッシング枠ではなく、借入専用のカードを使うもの)においては、ほとんどの場合で「元利」方式が採用されています。

月当たりの手数料は「リボ残高の約1.25%」が目安

ほとんどのカード会社において、リボ払いの金利(実質年率)は「年15%」、もしくはそれに近い数字に設定されています。(ショッピング枠の場合)

これは「1年間、リボを利用しっぱなしだったとき、リボ残高(=支払い待ちのお金)に対し15%の手数料が発生する」という意味ですが……。
実際のところ、1年間ずっとリボ払い残高が増えも減りもしない、という状況は考えにくいもの。

そこでおすすめしたいのが月利、つまり「1ヶ月ごとに何%の手数料が発生するか」という考え方です。
1年で15%ということは、それを12で割ると1ヶ月あたり1.25%の手数料が生まれることになります。

1ヶ月ごとのおよそのリボ払い手数料は、「リボ残高×0.0125」で簡単に計算することができます。

これなら簡単に、実際の請求額に近い数字を計算可能です。
例えばリボ利用残高が10万円で、それを1ヶ月保持した場合には、約1,125円の手数料が発生することになりますね。

上の計算方法だと、実際の手数料とはわずかな誤差が生じます
また、月の途中でリボ払いを始めた場合、初回に請求される手数料は軽くなります。(手数料は日割りで計算されるため)

★年利をもとにした正確な計算方法は「リボ残高×金利(%)÷年間日数×リボ利用日数」です。
1円単位で正確な手数料を出したいのなら、こちらの方法をご利用ください。

キャッシング枠をご利用の場合、年利は18%となることが多いです。
キャッシング枠における月ごとの手数料(利息)を計算したい場合には、「1.5%」の数字をご利用ください。(こちらも誤差あり)

利用可能枠が決まっているから、支払額を減らし続けることはできない

さて、上の「リボ払いで支払いを行った例」をご覧いただいても分かる通り、基本の「リボ払い」支払い額はかなり安く設定されていることが多いです。

例えば「リボ払いで支払いを行った例」に沿って月5万円のカード利用を重ねていく場合、
半年後のカード利用総額は30万円であるのに対し、半年間で支払ったお金は計5万円(+手数料)にしかなりません。残りの25万円は「支払い待ち」扱いです。(この間も絶え間なく手数料は発生します)

そこで気になるのは、このように「リボ払いでの減額支払いを重ねていった先」にあるものですが……。

一番多いのはリボ払い利用可能枠の上限に達し、支払いを済ませるまでカードを使えなくなる、というパターン。
つまりいつまでも支払いを軽くすることはできないというわけですね。

これは客観的に見ると当然なことではありますが……。
「いくら使っても毎月の請求が軽い」ことに慣れてしまった人は「リボ払い」を使えないことに耐え切れず、新しいカードを作ったり、借金に手を出したり、ついには自己破産に至ったりといった結果に至ることが珍しくありません。

毎月の低負担に慣れ、金銭感覚が狂いかねないのが「リボ払い」を多用する上で最大のデメリットと言えるでしょう。

「リボ払い」を重ねていき、最終的にカードを使えなくなってしまうといった例は「自動リボ払い」(リボ払い専用カードの利用含む)の利用時、非常に多いです。

そもそも毎月の支払い額が、毎月の決済額に比べ少なくて良いはずがありません
そういうわけで少なくとも、「自動リボ払い」の利用は一切おすすめしかねます。ポイント付与キャンペーンが行われようが、利用しないのが無難でしょう。

★「自動リボ払い」はカード会社によって名前が異なる事が多いので、お気を付けください。

結局のところは「最低限だけ使って、できる限り早く支払う」「利用明細を確認する」のが重要

毎月の支払い額が軽いことから、つい「リボ払い」の利用を重ねてしまいがちです。

基本的に使わないで済むなら使わないに越したことは無いのですが、それでもどうしても支払い額を抑えたい状況はあるでしょう。

多くのカードでは、会員ページから任意の支払いだけをリボ払いに変えることができます。(締日が到来していないものに限る/会社によっては分割払いも選択可)
そこで心掛けたいのが、支払いがかさんでしまっても「請求額のすべてを「リボ払い」にせず、金額の大きいものだけを分割すること」です。

つまりリボ払い(分割払い)の利用は必要最低限にするべき、ということですね。これは手数料の節約にもつながります。

そして、リボ払いを選択した場合に忘れてはいけないのが「引き落とし額の増額」です。リボ残高がいつまでも残ることを防ぐためには、とにかく早く支払ってしまうのが一番です。

カード到着時の「リボ払い」の引き落とし額(初期設定額)は、やたら低く設定されていることも多いです。(カード会社によります)
インターネット会員サービスから増額手続きを取れることは多いため、こちらも併せて確認してみてください。
(ただしカード会社によっては、ATM入金などにより追加支払いを行うこともあります)

とにかく「必要最低限だけ使う」「早く清算する」ことだけ意識しておけば、リボ払い(分割払い)での失敗は防げます。

また、月々の「リボ払い」支払い額や残り残高は利用明細から確認できます。
「リボ払い」利用時は必ずいつも以上に利用明細をよく読み、毎月きちんとリボ残高が減っていることを確認してください。
残高を確認できれば、「○月までに清算する」「これくらいの残高なら来月に一括清算できそう」といった予定も立てやすいでしょう。

まとめ

ポイント
  • リボ払いは、月々定額を支払う分割払いのことを指す。
    これ自体に問題は無いものの、カード会社が定める「定額」が軽いことから、継続して利用するとリボ残高が溜まってしまいがち
  • 「支払い額>カード利用額」の状況が続くと利用上限に達し、カードを使えなくなってしまうのがオチとなってしまう。ただしここに至る頃には金銭感覚が狂ってしまいかねないのが最大のリスクか
  • とにかく重要なのは「最低限だけ使う」「早く支払いを済ませる」「利用明細を確認する」の3つである。そもそも「使わないに越したことは無い」支払い方法であることは意識しておこう

リボ払いはカード会社によって大きな収入源となることから、魅力的なキャンペーン等とともに推奨されていることも多いです。
ただし利用者の立場では利用しないに越したことはありません。どうしても必要な場合には最低限の金額を、最低限の回数分だけ分割するようにしましょう。



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サイト監修

天野 伴 (税理士)税理士/お金管理と仕組み化の専門家 | 天野 伴
税理士事務所所長。企業向けの会計・税務業務のみならず「仕組み化」のコンサルティング業務も展開。家計管理のコツなど、時間と労力を掛けずに自然とお金が貯まる仕組みづくりを得意としている。著作『1行家計簿―――世界一かんたんにお金が貯まる本』他多数