2022年4月の民法改正とそれに伴う成人年齢の引き下げにより、現在は18歳でも親権者の同意なしでお金を借りられるようになりました。
今回は、成人年齢となった18歳、19歳の方が、現在利用できる借入方法について詳しくまとめました。
目次
- 1 成人年齢の引き下げにより18歳でも「親権者の同意なし」でカードローンを使えるように
- 2 18歳でも学生でなく社会人なら、クレカのキャッシング枠を使える可能性も
- 3 Appleや家電量販店の「ショッピングローン」は、学生含む18歳から利用できる
- 4 一部の非営利の金融機関も18歳からの申し込みに対応(※学生は不可)
- 5 数千円くらいまでならスマホアプリ等を使って、審査なしで「後払い」ができる
- 6 高田馬場などに多い「学生ローン」の一部も18歳から利用できる
- 7 お金を借りる場合の手数料や利息はどれくらい?はじめての借入の手引き
- 8 アルバイトをしていない学生や無職の18歳でも審査に通る借入方法はないの?
- 9 申し込みをおすすめできない、危険な借入方法や金策について
- 10 18歳がお金を借りる方法についてのまとめ
成人年齢の引き下げにより18歳でも「親権者の同意なし」でカードローンを使えるように
2022年4月に成人年齢が引き下げられたことで、「働いて収入を得ている」18歳以上の方(アルバイトをしている学生を含む)であれば、一部のカードローンを利用できるようになりました。
そこでまずは、「最短1時間以内で借りられる」「お金の使い道が自由」かつ「親権者の同意なし」で使えるカードローンについて解説します。
①「プロミス」は誰にも知られず最短1時間で借入ができる消費者金融系カードローン
現在の「プロミス」は、安定した収入を得ている18歳以上であれば申込みが可能です。定期的に収入があるならアルバイトでも問題ありません。
カードローンの特徴は、融資がスピーディーであることと、「使い道が自由」であることです。
特にプロミスは、アプリを使って最短30分で借入が可能、かつ親権者の同意なども不要であることから、利用しやすいと言えます。
「原則として24時間365日いつでも銀行振込を利用できる」「アルバイト先への確認の電話も原則なし」「自宅への郵送物なし」など、周囲に借入を知られないように配慮されています。
「誰にも知られず、急いでお金を借りたい」という場合には検討してみましょう。
金利 | 4.5% ~17.8% (月1.483%程度) |
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限度額 | 1万円~500万円 ※上限は年収の3分の1 ※初回は50万円までが一般的 |
初回特典 | 初回借入日から30日間無利息 |
自宅への郵送物 | 以下の場合なし/回避可
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勤務先への電話 | 原則なし |
申込み~融資の所要時間 | 最短30分 |
借入方法 |
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返済方法 |
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申込み条件 | |
年齢18~69歳のご本人に安定した収入のある方 | |
その他・備考 | |
三井住友銀行グループ |
②「アコム」は店舗数が多いため、お店でカードを受け取りたい場合におすすめ
18歳以上であれば、消費者金融会社「アコム」への申し込みも可能です。
アコムは全国に、多数の自動契約機(むじんくん)を設置しています。
ATMで使えるカードをすぐに受け取りたいという場合には利用しやすいと言えるでしょう。
CHECKアコム公式HP「店舗・ATM」
ただし10代の方が申込むためには、「直近2ヶ月分の給与明細」などの収入を確認できる書類が必要です。
金利 | 3.0% ~18.0% (月1.5%程度) |
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限度額 | 1万円~800万円 ※上限は年収の3分の1 |
初回特典 | 初回契約日の翌日から30日間無利息(金利0%) |
自宅郵送物 | 以下の場合なし/回避可
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勤務先への電話 (在籍確認) | 原則あり ※担当者の個人名にて実施 |
申込み~融資の所要時間 | 最短30分 |
借入方法 |
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返済方法 |
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申込み条件 | |
18歳以上(高校生を除く)の安定した収入と返済能力を有する方で、当社基準を満たす方 | |
その他・備考 | |
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18歳でも学生でなく社会人なら、クレカのキャッシング枠を使える可能性も
主に正規雇用者として働いている場合は、10代の方でもクレジットカードのキャッシング機能を利用できる可能性があります。
こちらはカードローンと同じく、急にお金が必要になったときにお金を借りることができるサービスのことです。
キャッシング機能はクレジットカードへ新しく申し込む際に追加サービスとして選択できます。
すでにクレジットカードをお持ちなら、インターネット会員サービスを通してキャッシングの追加申請を行う事ができます。
その場合は契約更新のため、クレジットカードの「増枠審査」を受ける必要があります。
★現在お持ちのカードにおけるキャッシング枠の有無については、カード会社のインターネット会員サービスなどより確認できます。
★学生のキャッシングの利用が禁じられているわけではありませんが、学生の持つカードにキャッシング機能が付くことはほぼありません。(海外キャッシングは除く)
またカード会社や審査状況によっては、正社員であっても10代の会員にキャッシング枠を付与しない可能性があります。
Appleや家電量販店の「ショッピングローン」は、学生含む18歳から利用できる
高額商品の購入などに使える「ショッピングローン」であれば、18歳から申し込みが可能です。
ここからは、そんなショッピングローンの概要について解説します。
①パソコンなどの高額商品からエステ、保険適用外の医療費などの支払いならこの方法がベスト
高額商品を取り扱っているお店やクリニックは、信販会社(クレジット会社)と提携したローンを取り扱っています。
(カーディーラーや家電量販店、エステサロンや保険適用外の治療を取り扱う美容外科、歯科医院など)
こちらのローンは、用途に合わせてそれぞれ異なる名前が付けられています。目的が自動車購入なら自動車ローン・マイカーローン、治療や施術なら医療ローン、服や家電等の購入ならショッピングローン、などと呼ばれます。
ローンを利用したい場合は、希望する旨を店員や受付に伝えるだけで、申し込み方法などの案内を受けられます。
家電量販店で使えるショッピングローンの場合、申し込み〜審査が終わるまで30分程度で済むことが多いようです。
また、インターネットショッピングを利用する場合であっても、ショッピングローンの申し込みは可能です。
AppleのオフィシャルHPで利用できるショッピングローンは、最長36回まで金利0%で利用できるということで人気があります。
②ただし18歳でショッピングローンを利用するなら、保証人の設定を求められやすい
ただし18歳・19歳、あるいは20歳以上でも学生の方や収入が不安定な方がショッピングローンに申込む場合には、支払い能力のある保証人の設定を求められるのが一般的です。
保証人の設定が難しいのなら、ショッピングローンの利用は困難かもしれません。
とは言えお店や信販会社によって違いもありますので、お目当ての品やサービスがあるのなら、店舗の方に直接確認しましょう。
一部の非営利の金融機関も18歳からの申し込みに対応(※学生は不可)
労働金庫やJAバンクといった、共同組織・共同組合の金融機関のローンも10代の方の申し込みを受け付けている場合があります。
ここからは、そのような金融機関の取り扱いローンについて解説します。
★学生の方はこの項目で紹介する借入方法を利用できません。
①労働金庫(ろうきん)や労働組合に加入していなくても18歳から使える可能性あり
労働組合に加入していない場合も、お住まいの地域の労働金庫(ろうきん)を利用することができます。
利用できるローンの契約条件は地域によって異なりますが、10代でも10%未満の低金利で借入できる可能性もあります。
すべての労働金庫やカードローン商品が18歳からの申し込みに対応しているわけではない点については注意が必要です。
例:北陸労働金庫「スーパー」申込条件
- お申込いただける方は、原則、勤続1年以上で最終ご返済時年齢が満76歳未満の勤労者に限ります。
- 無担保融資のお一人様の総借入限度額は、2,000万円以内となります。
- 審査の結果、ご希望に添えない場合もございますので、予めご了承ください。
北陸労働金庫公式HPより
★労働金庫のローンを利用するには、動労金庫で口座を開設し、その口座を使い毎月の返済を行う必要があります。
また、殆どの場合借入までには2週間以上かかります。
②一部のJAバンクも18歳からの融資に対応
一部のJAバンクも18歳からの申し込みに対応しています。
例外も多いため、まずはお住まいの地域のJAバンクの情報を確認しておきましょう。
こちらの方法も、借入までには2週間程度かかります。
口座開設を求められる可能性があるため、そちらも合わせて確認しましょう。
「JAあさか野(埼玉県)」カードローンの申込条件
一定かつ安定した収入のある18歳以上65歳未満の方
「JAあさか野」公式HPより
CHECKJAバンク公式HP「カードローン」
※ただしこちらのサイトで確認できるのは、一部のカードローンについての情報のみとなります。
正しい情報を知るためには、直接お住まいの地域のJAバンクに問い合わせましょう。
数千円くらいまでならスマホアプリ等を使って、審査なしで「後払い」ができる
あなたが「3,000円〜5,000円程度までの、クレジット決済」のためにお金を必要としているのなら、スマホアプリの利用も検討してみましょう。
ここからは、「スマホアプリを使った後払い」について解説します。
5,000円を超える金額、または現金が必要なのでこの項目を飛ばす
①「Kyash」や「バンドルカード」の後払いはインストール直後から使える
「Visaプリペイドカードアプリ」を使えば、銀行口座などを使ってチャージしたお金をクレジットカード決済(VISA)に対応したお店で利用することができます。
中でも、「Kyash」「バンドルカード」は後払いに対応しています。
初期段階で後払いが可能なのは3,000円または5,000円程度に限られますが、「比較的少額なネット決済」のためにお金が必要なら、これらのアプリも検討してみましょう。
ちなみに後払いサービスの名前は、Kyashなら「イマすぐ入金」、バンドルカードなら「ポチッとチャージ」となっています。
前払いのチャージ方法と混同しないようにご注意ください。
★各アプリにおける後払いの限度額は、後払いを続けて利用実績を積むことで引き上げられます。
②支払い方法や手数料は事前に確認しておこう
「Kyash」「バンドルカード」を使った後払いには、所定の手数料が発生します。
手数料の金額は、チャージ額が5,000円以下の場合でも「500円」程度です。
(Kyashは500円、バンドルカードは510円)
またチャージ後は翌月末までに任意の方法で、「後払い」にした金額に手数料を上乗せした金額を支払う必要があります。
例:3,000円をKyashで後払いした場合、翌月末までに3,500円を入金
その他、申し込みの前にはあらかじめ、「後払い」に対応したコンビニなどを利用できることを確認しておくと良いでしょう。
Kyash |
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バンドルカード |
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詳しい利用方法・支払い方法については、各アプリ内で確認できます。
高田馬場などに多い「学生ローン」の一部も18歳から利用できる
高校を卒業した学生なら、高田馬場などに店舗を構える一部の「学生ローン」も利用可能です。
ですが、すべての学生ローンが10代の方の申し込みに対応しているわけではありません。
また一部のローン商品は10代の方に融資を行う際、親権者の同意を要求します。
そんな中、老舗である「カレッヂ」は以前から10代の学生に、親権者の同意なしでの融資を行っています。
ただし大手のカードローンに比べると、使える借入方法や返済方法が少なく、営業時間が制限されやすいという点については注意が必要です。
お金を借りる場合の手数料や利息はどれくらい?はじめての借入の手引き
ここからは、はじめてお金を借りる上で気になる「借入のルール」について説明いたします。
①1ヶ月あたりの利息はおよそ「年利(金利)÷12」
一般的なローンにおいて、「金利」は年利、つまり「1年間お金を借り続けた場合、借入残高に対し何%の利息が発生するか」を意味しています。
例えば金利12%のローンで10万円を1年間借りると、12,000円の利息が発生します。
ただし、ローンの返済は1ヶ月ごとに行われます。
1ヶ月ごとの利息を知るためには、ローンの金利(年利)を12で割ると良いでしょう。
12%のローン金利を12で割ると1%となります。
つまり、このローンは借入額に対し、月1%程度の利息が発生すると分かります。
同じように、金利18%のローンなら月1.5%程度の利息が発生します。
②金利に幅がある場合には、一番高い数字が適用されると考えておこう
特に大手金融機関が取り扱うカードローンの場合、金利には幅があります。
4.5%~17.8%
このような場合、基本的には最も高い金利が適用されます。
上記の例だと「17.8%」(月あたり1.483%程度)です。
適用金利は審査によって決まるため、場合によっては低い金利で借りられることもありますが、10代の方が審査による金利優遇を受けることは難しいでしょう。
③どの借入方法も、「借入額が小さいほど」「借入期間が短いほど」金利を節約できる
利用するローンの金利に関わらず、借入額が小さいほど、借入期間が短いほど金利を節約することができます。
利息がかかる日数を短縮し、金利の負担を軽減するため、「必要最小限を借りて、最短期間で返す」ことを心掛けましょう。
カードローンであれば、いつでも好きなタイミングでATMや銀行振込を使った追加返済が可能です。
極端な例ですが、「申し込みの翌日に全額返済」する事もできます。
★ただしショッピングローンなどの「回数分割払い」型のローンは、追加返済を受け付けていないなどの制限を設けている場合があります。
アルバイトをしていない学生や無職の18歳でも審査に通る借入方法はないの?
ローン商品を利用するには審査に通過する必要があり、そのためには「仕事をして収入を得ていること」が求められます。
ここからは、アルバイトをしていない学生や無職の10代でも利用できる可能性のある借入方法について解説します。
①保証人を付けられれば、ショッピングローンを利用できるはず
安定収入を得ている保証人を付けられるのなら、高額商品やサービスを購入するためのショッピングローンや自動車ローンを利用できる可能性があります。
親権者などの同意を得られそう、かつ特定の高額商品の購入を希望しているのなら、この方法が一番確実でしょう。
②金額は限られるものの、Visaプリペイドカードアプリの「後払い」は無審査で使える
「Kyash」「バンドルカード」といったVisaプリペイドカードアプリを利用できるのなら、「3,000円または5,000円相当の、インターネット決済」という限定的な条件に限り無審査で「後払い」が可能です。
500円程度の手数料が発生するというデメリットはあるものの、さほど高額でない決済を急ぎで済ませたいのなら、この方法が手軽です。
③クレカの分割払い等で支払いを遅らせるのも一つの手
クレジットカードを持っているのなら、高額決済については「分割払い」「ボーナス払い」といった方法を使うのも一つの手です。
一回払いを済ませた後でも、カード会社によってはあとからリボ払い、分割払いに変更することが可能です。
★リボ払いと分割払いを選べる場合は、返済期間が明確な「分割払い」を選択すると良いでしょう。
リボ払いは「定額分割払い」のことですが、最低支払額が安く設定されていることが多く、初期設定のまま放っておくと支払いがなかなか終わりません。
④生活苦や就労が難しい状態なら、行政の支援制度を使える
生活苦、あるいは継続して働くことが難しい状況にあるのなら、「生活保護」などの支援制度を利用できるかもしれません。
生活向上のために受けられる支援は、お住まいの自治体の生活相談窓口に問い合わせることで提案してもらえます。
生活が厳しいけれどどうすればいいのか分からない場合は、お住まいの自治体の相談窓口へ向かいましょう。
生活保護制度 | 病気や障害で働けない方はもちろん、「働いているが収入が一定に満たない」という場合も利用可能 |
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生活困窮者自立支援制度 | 就労の支援、家計改善の支援などの全般的なサポート |
住居確保給付金 | 家賃額を原則3ヶ月間支給 |
生活福祉資金貸付制度 | 生活を立て直すためなどに一時的に必要なお金を「借りる」制度 |
申し込みをおすすめできない、危険な借入方法や金策について
ここからは参考情報として「利用するべきではない」金策について解説します。
①SNSなどを使った個人間融資は違法ではないものの、リスクが高い
友達同士のお金の貸し借りが禁じられていないのと同様、個人間でのお金の貸し借りは違法ではありません。
ただしインターネット掲示板やSNSを通して、知らない人からお金を借りることは避けましょう。
正規の金融機関とは異なり、個人間融資は安全性が保証されていません。
先述の通り違法行為ではないため、仮にトラブルが発生しても警察が介入できない場合もあります。その点も考えると、闇金よりもリスキーな方法です。
★反復継続する意思をもって金銭の貸付けを行った場合には、個人であっても「貸金業」を営んだと見なされます。
そしてこの貸金業を営むためには、国や都道府県の許可が必須です。
②クレカのショッピング枠の現金化はカード会社の利用規約に接触する
ショッピング枠の「現金化」は、カード会社の規約により禁止されています。
現金化の手口は様々ですが、具体的にはカードで購入したギフト券などを買い取って業者に売却し、現金を得る行為等が挙げられます。
カードの現金化が発覚した場合、カードが一時停止、または強制解約されてしまう可能性があります。
現金化を追跡するような監視システムも存在するため、「ショッピング枠を実質的に売却し、現金を獲得する」ことは避けましょう。
③「無担保・審査なし」「誰にでも貸します」をうたうのは闇金(違法業者)
インターネット掲示板やチラシなどで「無担保・審査なし」「誰にでも貸します」といった言葉を並べているのは闇金業者(違法の金融業者)です。
闇金は10日で借入金の10%など、法外な金利で貸付をしています。
ですが、短期間で返済を済ませれば解決する問題ではありません。
一度契約してしまうと、貸付金を勝手に振り込んで返済を要求してくる(押し貸し)事があり、返済から逃れる事ができなくなってしまいます。
また、職場や家族へ返済を請求する、口座売却(犯罪行為)を要求してくるなど、周囲や自身の生活にも悪影響を及ぼします。
闇金業者とは絶対に契約しないようにしましょう。
18歳がお金を借りる方法についてのまとめ
プロミス アイフル |
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クレカのキャッシング枠 |
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ショッピングローン |
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労働金庫 JAバンク |
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Kyash バンドルカード |
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学生ローン |
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生活福祉資金貸付制度 |
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20歳以上の社会人の方に比べると利用できる借入方法は限られるものの、以前より18歳・19歳の方が利用できる借入方法は多くなりました。
特に大手カードローンを利用できるようになったというのは大きな変化です。
お金の使い道にもよるものの、基本的には「大手のカードローン」「ショッピングローン」を中心に、申し込みを検討してみると良いでしょう。