【ワンストップ特例制度】給与所得者のためのふるさと納税入門&よくある質問

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「簡単にできるのなら<ふるさと納税>を試してみたいけれど、そのためだけに確定申告がいるのはちょっと……」

そんなときのために設けられたのが「ワンストップ特例制度」です。
平成27年から始まったこの制度は、簡単に言うと「確定申告をしなくても、翌年の住民税控除(減額)を受けられる仕組み」のこと。これを活用することで、給与所得者でも気軽に「ふるさと納税」を行えるわけですね。

今回は会社員はじめ給与所得者として生活するあなたのため、確定申告なしで「ふるさと納税」を行うメリット・デメリットや、お礼の品を手に入れ、控除を受けるまでの流れを簡単にまとめました。
読み終えていただければ今日中にも、はじめての「ふるさと納税」を済ませられるかと思います。

★このページは「確定申告を行う予定も、必要もない方」を対象としています。
住宅ローン控除や医療費控除などを受ける場合を含め、確定申告が必要になるのなら以下のページをご覧ください。

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確定申告を通した「ふるさと納税」の手続きについて

★「そもそもふるさと納税って?」という方は、まずこちらをご覧ください。

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【ふるさと納税とは】一言で言うと?おトク?面倒?みんなの疑問を解決

ふるさと納税「ワンストップ特例制度」とは

冒頭で触れた通り、「ワンストップ特例制度」とは確定申告なしで「ふるさと納税」の恩恵を受けられる制度のこと。
これを利用すると、お好きな自治体へ「実質2,000円」で寄附ができます(上限額あり)。
※確定申告→1年間の収入をもとに払うべき税金の額を確定、申告する手続き。

もちろん単純に応援したい自治体へ寄附を行っても良いのですが……。
ここまで「ふるさと納税」が知れ渡っている理由は、2,000円を大きく上回る価値を持つお礼の品(返礼品)の存在にあるでしょう。有名なのは高級お肉や地酒などですね。

「ふるさと納税・ワンストップ特例制度」を利用することで、確定申告ナシでも実質2,000円の負担で、様々なお礼の品を受け取ることができます。

ちなみに「実質2,000円」負担と呼ばれるのは、「寄附額ー2,000円」が翌年分の<住民税>から控除(減額)されるから。
よって控除を受けるまでは(次の住民税の請求があるまでは)寄附額をあなたが立て替える形となります。

簡単な「ワンストップ特例」の流れ

インターネット等から寄附(ふるさと納税)
お礼の品と手続きに必要な申請書の到着
申請書に必要書類を添えて返送
翌年の住民税が「寄附額ー2,000円」分減る
※住民税の請求は翌年6月

制度利用の条件:確定申告が必要ない人が選べる制度

ワンストップ特例制度を利用できるのは、「確定申告の必要が無い人」に限られます

★確定申告が必要ない人の例

  • 給与所得が2000万円以内
  • 源泉徴収されていない収入(自営業の収入、不動産収入など)はない
  • 住宅ローン控除や医療費控除を受けていない、受ける予定がない
  • 寄附したい自治体が5つ以内(回数は問わない)

住宅ローンや医療費といった負担がある人は、確定申告の時に申請すれば、住民税や所得税の控除を受けられます。
ふるさと納税による住民税の控除も、申請に含めることができます。

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「確定申告」を通しふるさと納税で寄附金控除を受ける流れ

確定申告の必要が無い人は、

  • ふるさと納税のために確定申告を行って1年分の「所得税と住民税」の中から控除を受ける
  • ワンストップ制度を利用して1年分の「住民税」の中から控除を受ける

のどちらかを選択可能。
ほとんどの場合、控除の合計額は変わりありません

★確定申告で、住宅ローン、医療費、ふるさと納税を同時に申告すると、所得税の控除部分が重複して控除額が減ってしまいます
すでに別の控除を申請している場合は、ワンストップ制度を利用したほうがおトクと言えます。(後述

★6つ以上の自治体に寄付をしたい場合は、もれなく確定申告が必要となります。

「確定申告が必要な人」(源泉徴収されていない収入がある等)はワンストップ特例を利用できません

効率よく寄附できる上限額は、自力で計算するよりシミュレーターを活用したい

さて、ふるさと納税を実際に行う上で、必ず知っておかなければならないのが「控除を受けられる上限額」
残念ながら、ふるさと納税をすればするほど住民税が減るわけではありません。それぞれの収入や扶養家族の人数、そして「ふるさと納税以外にも何かの控除を受けているか」といった点によって、それぞれの「効率よく寄附できる上限額」が決まるのですが……。

正直に言うとこの計算はめちゃくちゃに面倒。特に住宅ローンや生命保険、扶養などによる控除が入ってくるととても普通の人の手には負えませんので、素直に計算ツールを活用するのが良いでしょう。
ぜひとも最新分の源泉徴収票をご用意の上でご覧ください。

ふるさとチョイス「<ふるさと納税>還付・控除限度額計算シミュレーション」

<ふるさと納税>還付・控除限度額計算シミュレーション
▲こんな感じで結果が出ます。

とは言え上の精密ツールを使うには、それなりの準備や資料が必要。
「ふるさと納税」以外に大きな控除がない、あるいは家族の扶養に留まるという場合には、目安表により大体の控除上限額を確認しても良いかと思います。

総務省公式HP「全額(※)控除されるふるさと納税額(年間上限)の目安」(PDF)

効率よく「ふるさと納税」できる上限額(控除上限額+2,000円)を超えて寄附を行うと、その分は自己負担となります。あらかじめご承知おきください。

「ワンストップ特例制度」を使いふるさと納税を行う流れ

いくらまでの寄附なら実質2,000円の負担で済むのか確認したら、ここからは実際に「ふるさと納税」を行う方法を紹介していきましょう。

①ふるさと納税自体はインターネット上で簡単に済ませられる

「納税」(実際は寄附)と聞くと非常に面倒そうではありますが……。
イメージに反し、「ふるさと納税」はインターネット上から、それもインターネットショッピング感覚で済ませることができます。

これは「ふるさとチョイス」「ふるなび」など、寄附者と自治体を繋ぐ仲介サイト(いわゆる「ふるさと納税サイト」)の働きによるものですね。
返礼品の種類や自治体の名前はもちろん、サイトによっては「寄附したお金の使い道」「少子高齢化が進んでいるか」など、さまざまな視点から寄附先を探すことができます。

で、実際に返礼品を探していくと(細かくカテゴリ分けされているので、普段からインターネットショッピングを利用するのならまず困りません)以下のようなページに行き着くわけですが……。

「ふるなび」より、山形県大石田町の返礼品の例
▲「ふるなび」より、山形県大石田町の返礼品の例

どうみてもパッと見はショッピングサイトですよね。違うことと言えば「購入する」にあたるボタンが「寄附を申し込む」となっていることくらいです。

このまま「寄附を申し込む」から手続き(簡単な会員登録など)を済ませ、クレジットカードや銀行振込などお好きな方法で支払い(上の例だと15,000円。寄附なのでそれ以上の入金も可)を済ませれば、「ふるさと納税」はそれで完了です。
支払い手続きよりもよほど、魅力的な返礼品の数々から寄附先を選ぶ方が大変でしょう。

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2019年版!おすすめ&ちょっと変わった「ふるさと納税の返礼品」まとめ

もちろんクレジットカード払いであれば、カードに応じたポイントやマイルも貯まります。

★控除の上限額は、「合計寄附額」にのみ関与します。
例えばあなたの控除上限額が4万円なら、

  • 1万円の寄附を4つの自治体へ
  • 1万円の寄附を4度、1つの自治体へ
  • 4万円の寄附を1つの自治体へ

行っても、合計控除額は変わりません。このあたりは希望する返礼品の最低寄附額などに応じて臨機応変に決めると良いでしょう。
ただし1年に6以上の自治体へ寄附を行うと確定申告が必要になりますので、この点は重々ご承知おきください。
(寄附先が5箇所以下でさえあれば、寄附回数は問わない)

②納税後は「申請書」「必要書類」を自治体に返送しよう

さて、「ふるさと納税」を済ませると、多くはお礼の品と同時に「ワンストップ特例」に必要な書類が届きます。
(一般的には、購入手続きの過程で「ワンストップ特例」を利用するか尋ねられます)

実際に届いた「ワンストップ特例」関連書類
▲実際に届いた「ワンストップ特例」関連書類

「ワンストップ特例」を利用する場合、あなたは寄附のたびに自治体から届く「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」(写真右)へ記入、必要書類を添えて返送しなければなりません。
このときの必要書類というのが、以下のうち任意の1パターンですね。納税関連の手続きですので、マイナンバーが必要となります。

  • マイナンバーカード両面のコピー
  • マイナンバー通知カードのコピー+各自治体が認める本人確認書類(運転免許証、健康保険証など)のコピー
  • マイナンバー記載の住民票のコピー+各自治体が認める本人確認書類(運転免許証、健康保険証など)のコピー
  • マイナンバーカードは作っていない、マイナンバー通知カードも失くしてしまった、という場合であっても住民票は市区町村役所で取得できますのでご安心ください。300円ほどの手数料は掛かりますが、提出するのはそのコピーですので2回目以降の寄附にも使えます。

    実際のところは「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」と一緒に「ワンストップ特例」を行うためのガイド(写真左・中央)も付いていますので、さほど手続きに困ることは無いでしょう。
    また返送用の封筒も届きます(自治体によって差はあるかも)ので、思ったほどの手間は掛かりません。

    自治体からお礼品と書類が届いたら、同封のガイドを参考に「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」へ記入、必要書類のコピーを添えて返送用封筒へ。
    これをポストに投函すれば、「ワンストップ特例」の手続きは完了です。

    ★「1回寄附を行うごとに」上記の手続きが必要となります。
    なので一度にたくさんの自治体へこまごまと寄附を行うと、ちょっと手間かもしれません。

    ★お礼の品の性質などによっては、申請書とお礼の品の到着が前後する可能性があります。

    ★返送期限は寄附を行った翌年の1月上旬とされていることが多いです(自治体によります)。
    が、手続きを忘れると控除を受けられませんので、上記の手続きは申請後の到着後、すぐに行うことを強くおすすめします

    CHECKよくある質問:「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」を紛失したらどうすれば良いですか?

    ワンストップ特例制度に関するよくある質問と回答

    ここからは、「ワンストップ特例制度」に関するよくある質問にお答えしていきます。

    ①今年の分の控除額や社会保険料などが分からず、シミュレーターを使えません。

    扶養控除以外を考慮しない、おおまかな控除上限額については総務省の公式HPから確認できます。

    総務省公式HP「全額(※)控除されるふるさと納税額(年間上限)の目安」(PDF)

    その他の控除条件については、以下の国税庁HPも併せて確認してみてください。

    国税庁公式HP「住宅借入金等特別控除の控除期間及び控除額の計算方法」
    国税庁公式HP「生命保険料控除額の金額」

    「社会保険料等」の項目に関しては、給与明細書の「健康保険」「厚生年金」「雇用保険」「介護保険」などの項目を足し合わせ、12を掛けて算出して目安を出すのも良いでしょう。

    どうやってもよく分からなければ、「総務省HPの目安より低めに寄附する」のもアリかと思います。

    ②年末調整とふるさと納税に関係はありますか?

    直接の関係はありません。年末調整に、ふるさと納税について記入する欄も設けられていませんね。
    ただ、年末調整を通し各種控除額や社会保険料などを確認できることから、正しい「ふるさと納税の控除上限額」を知るためのきっかけにはなるでしょう。

    ③確定申告を利用した方が控除額が増えることはありますか?

    寄附金が控除上限額を上回っている場合など、限定的な条件下では確定申告の方がおトクとなり得ます。
    逆にすでに住宅ローン控除を受けている場合には、確定申告よりも「ワンストップ特例」の方が控除額が高くなりやすいようですね。
    (確定申告を通しふるさと納税の申告を行うと所得税が一部控除されるが、これが住宅ローン控除と重複するため。ちなみにワンストップ特例だと所得税は変動せず、住民税のみが控除される)

    もしも気になるのであれば両方のパターンで計算してみると良いでしょう。

    ふるさとチョイス「<ふるさと納税>還付・控除限度額計算シミュレーション」

    ④いつ分までの寄附が次の住民税の控除に関与しますか?

    自治体によります。寄附先の自治体の公式情報をご確認ください。

    クレジットカード払いであれば、12月31日分までの入金を認めてくれることが多いようですが……。
    年末ギリギリの寄附だと自治体から書類が届くのを待っていては書類返送期限(多くは1月上旬)に間に合わない可能性があります。この場合は公式HPに掲載の申請書を自分でコピーして封筒を用意し、手続きを済ませる必要があるかもしれません。

    詳細は自治体によるとしか言えませんが、何にせよできる限り早いうち、少なくとも年末年始期間に入る前には寄附を済ませておきたいところです。

    ⑤「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」を紛失したらどうすれば良いですか?

    公式HPなどでダウンロードできる場合があります。「(寄附先自治体名) ふるさと納税」などで検索してみましょう。
    もし分からなければ、直接担当部署に問い合わせてみてください。再発行を受けられるかと思います。

    ★どこの自治体へ寄附を行ったかは、ふるさと納税仲介サイトのマイページなどから確認できます。

    ⑥申請書を送付した後に確定申告を行うことになりました。

    確定申告を行えば、自動的に「ワンストップ特例」の申請は無かったことになります。そのまま確定申告を行って構いません。

    ⑦寄附後に住所変更などがあった場合、どういった手続きが必要でしょうか?

    「ワンストップ特例制度」の申請~同年12月31日までに住所などが変わった場合には、その旨を寄附先自治体に通知する必要があります。
    以下のテンプレートをご利用ください。

    総務省公式HP「寄附金税額控除に係る申告特例申請事項変更届出書」(PDF)

    ⑧もしも書類の送付が期限までに間に合わなかったら、控除は受けられないのでしょうか?

    一般的に1月上旬に設定されている申請書の送付期限を過ぎてしまうと、「ワンストップ特例制度」を利用することはできません
    ただしこの場合、確定申告(多くは3月15日締め切り)を行えば取り返しが利きます。

    あわせて読みたい
    確定申告による「ふるさと納税」手続きについて

    まとめ

    • 「ワンストップ特例制度」とは、確定申告をしなくても「ふるさと納税」で住民税の控除を受けられる仕組みのこと。確定申告の無い人(主に給与所得者)のみ利用できる
    • 税金の計算には複雑な要素も多いため、自力で計算しようとせずシミュレーターを使うのが良い。また、およその控除上限額であれば簡単に確認できる
    • 「ふるさと納税」自体は非常に簡単。またその後の書類返送も必要書類さえ揃えればさほど手間が掛かるものでもない
      「効率よく寄附できる上限額」さえ確かめれば、その範囲で簡単にふるさと納税&控除を成功させられる

    「ワンストップ特例制度」を利用する上で、おそらく一番面倒なのは寄附の手続きではなく、「いくらまでなら効率よく寄附できるのか」確認する過程です。
    ここさえクリアすれば(あるいは効率をさほど気にせず寄附するのなら)、インターネットショッピング感覚で気軽に寄附&返礼品の受け取りができるわけですね。

    ふるさとチョイス「<ふるさと納税>還付・控除限度額計算シミュレーション」
    総務省公式HP「全額(※)控除されるふるさと納税額(年間上限)の目安」(PDF)

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