楽天ビジネスカードは特殊な法人カードなのに、なぜ人気なのか?

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楽天ビジネスカードは特殊な法人カードなのに、なぜ人気なのか?

もはや説明の必要もない楽天カードですが、そのシリーズの中で唯一、法人や個人事業主として利用できるカードが、この楽天ビジネスカード

しかしこちら、他の法人カードと比べると、ちょっと特徴的なのです。

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ここがヘンだよ楽天ビジネスカード

楽天プレミアムカードに追加して申し込む

最も大きな違いは、法人カード単体ではなく、個人向けカードとセットで発行されることです。

楽天ビジネスカードは「楽天プレミアムカード」の追加カードとして位置付けられており、ビジネスカード単体で発行できません。
プレミアムカードと同時に発行するか、もしくは既に持っているプレミアムカードに追加するかたちで申し込みます。

追加カードはETCのみ

一般カードでは1枚しか作れないETCカードを、ビジネスカードでは枚数に限度なく発行することができます。
通常は500円(税抜)の年会費がかかりますが、1枚目は無料です。

一方で、クレジットカードの機能を持った追加カード(従業員カード)を発行することはできません。
そのためカードの性質としては、ある程度規模の大きい中小企業よりも、個人事業主や、社用車のETC料金決済への利用に適しています。

もしクレジット機能としての追加カードが必要であれば、ビジネクストカード、ダイナースクラブビジネスカードなどをおすすめします。

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ポイントは個人アカウントに貯まる

ビジネスカードで決済しても、ポイントはプレミアムカードと別々にはなりません

楽天カードシリーズの特色に、ポイントがカードに対してではなく、カードに紐づけた楽天ID(のポイント口座)に付与されるという点があります。

楽天ビジネスカードを発行しても、ビジネス決済用にもうひとつIDができるわけではないので、ポイントはプレミアムカードと同じIDに付与されます。

CHECK法人カードのポイントを個人が使って大丈夫?

独特なビジネスカードゆえの問題点

年会費が微妙に高い

ゴールドカードの年会費は、どれも横並びの10,000円。それは個人カードだけでなく、事業費決済向けのビジネスカードでも同じ。例外はありますが

しかし、楽天の場合はゴールドカードに相当するプレミアムカードに加え、ビジネスカードの追加年会費が2,000円、合計12,000円(税抜)が必要です。

2,000円の違いくらい別にね、どうせ経費だし…とは思いつつも、貧乏性の筆者はその2,000円で何がどれだけ買えるかを考えてしまうのです。
仕事の合間につまむ◯ッピーターンが何袋、とか…

個人事業主でも事業用口座を別にする必要がある

みなし法人や個人事業主なら、事業用クレジットカードでも個人名義口座からの引き落としで契約できます。

しかし、楽天プレミアムカードと楽天ビジネスカードの引き落とし口座を同一にすることはできません
もしプライベート・事業兼用で一つの口座しか持っていなければ、ビジネスカード利用分引き落としのために銀行口座をもうひとつ開設する必要があります。屋号のあるなしは問いません。

年会費の経費算入が面倒くさい

ビジネスカードの年会費は諸会費、または支払手数料として経費・損金算入することができます。楽天カードの場合も、ビジネスカード年会費2,000円については何も問題ありません。

しかし、プレミアムカードにかかる金額、10,000円は個人口座からの引き落としになるため、それも経費にしようとすると、財務処理が複雑になってしまうのです。

ただし個人事業主で、かつプレミアムカードを一切私用していないことが利用明細などから証明できるなら、全額経費にして問題ありません。手間としては税務調査が入ったときに説明する必要があるかも…くらいですね。

青色申告の仕訳はこんな感じ。
支払手数料 10800 / 事業主借 10800

白色申告なら雑費か、支払手数料などの科目を追加して算入します。

しかし、少しでも個人の買い物にも使っているなら、年会費全額が経費とは認められません
一部なら経費にできなくはないのですが、その手間がメリットに見合うかどうか…

それでも経費にしたいなら?

まず、個人事業主の場合。
カード利用分のうちどれだけが事業用途か、割合を合理的な方法で計算(家事按分)すれば経費に計上することが可能です。

やり方は、決済額比率で計算するのが分かりやすいでしょうか。私的利用分をカード年間利用額で割り、その割合で按分します。

法人利用の場合はさらに難しくなります。
プレミアムカードの契約が法人自身の名義でない時点でまず損金として認められませんし、法人税には家事按分の概念がないので部分的な計上もできません。それどころか、事業経費ではなく”定期同額給与に該当しない役員報酬”とみなされれば、個人の所得にも計上しなければいけません。

もし手を尽くして損金にできたとしても節税される額が手間やリスクに見合わないと思いますが、どうしてもというなら税理士に相談を。

それでも楽天ビジネスカードが人気な理由

主たる目的は個人消費と事業支出で引き落とし口座を分けることですが、それならJCB法人カードなどでもいいはず。
なのに楽天ビジネスカードを選ぶ理由とは何でしょうか?

ポイント還元率が他より高い

まず、ポイント付与率が標準で1%という高率であることが挙げられます。
法人カードとなると通常はせいぜい0.3~0.5%程度の還元率でしかありません。1%を超えるものがあっても”利用額が◯百万円以上”などの条件があるのが通常ですし、年会費無料の法人カードにいたってはポイントプログラム自体が存在しないものも。

法人利用分のポイントが個人カードのアカウントに合算されることをメリットに挙げる人も見られます。
つまり支出自体は経費で落とし、ポイントは個人で消費するなんてことも…

法人カードのポイントを個人が使って大丈夫?

ポイントについて特に税法上・会計上の取り決めがない現状では『会社や事業のために使用したとき雑収入に計上』するのが通例です。資産計上されないので、使用しない限り記帳されません。

しかし、数字に出なくとも、収入になり得る以上は会社の資産。それを会社オーナーや経営者、従業員が私的利用するとなれば、現行制度でも役員報酬や、企業からの贈与としての一時所得とみなすことが可能です。
つまり税務署の判断いかんで課税の対象となる、法人に対しては報酬の計上漏れとして損金不算入となる、などが起こりえます。

ここまで読んで「あ、面倒くさそう」と思ったなら、ポイント利用は備品購入や出張費など事業用途だけに使途を限るのが賢明なのではないでしょうか。

他の法人カードよりも限度額が大きくなりやすいカラクリ

ここで、楽天ビジネスカード独自の強みが出てきます。

楽天の法人カードは独立したクレジットカードではなく、楽天プレミアムカードに付属する追加カードです。
なので、カードの利用枠は2枚で共通となります。

実はこのことが、状況によってはメリットとなりうるのです。
対象になるのは、これから個人事業や法人を立ち上げようというスタートアップ時、またはフリーランスの方。
では、順を追ってお話ししましょう。

法人カード審査は新参者に厳しい

法人・個人事業主向けのカードは、事業を立ち上げたばかりや、法人設立当初などは、あまり大きい利用枠を与えてもらえないのが普通です。というか発行されただけでも御の字。

もちろん地道に使って信用を得れば増枠はされていきますが、それまではわずか数十万円の枠でやりくりしないといけません。
アメックスだとプラチナカードでも20万円程度からのスタートだったり…。

「個人カードは利用限度額が200万円以上あるのに、法人カード作ったらたった20万円」なんてことも起こるのが、事業用クレジットカードなのです。

楽天だと個人の与信枠で事業費決済できる

ところが楽天ビジネスカードの場合、利用限度額は申し込む個人の信用力に依存します。

要は、これまできちんと延滞などせずにカードを利用してきた実績があれば、事業や会社を立ち上げたばかりでも審査に通りやすいし、大きめの利用枠も与えられやすいということ。

そもそも楽天プレミアムカードの審査通過率が高い(はず)

他社で言うところのゴールドカードに相当する楽天プレミアムカードですが、その割に入会のハードルは高くありません。

というのも、当サイトからの申し込みに関するデータを見ると、どんなに少なく見積もっても8割はカードが発行されていないと辻褄が合わないのです。ただしあくまで概算で、実際の数字はカード会社の人間以外が知ることはできませんが…

同じ計算をすると、大手プロパーカードのゴールドカードはおそらく4~6割程度、多くても7割止まりだろうと推測されます。

起業する前にプレミアムカードだけでも作っておくべし

ひとつ言えば、もしまだ独立を検討している段階なら、信用力の高い勤め人のうちにプレミアムカードを作っておくのがベスト。

というのも、独立してからでは審査に影響するいくつかの項目が、どうしてもマイナス評価にはなってしまうからです。
職種が「自営業」になる、営業年数が短い、など…

楽天の場合、後からビジネスカードを追加できるので、法人代表者・個人事業主になる前に、前もってビジネスカードの利用枠を確保しておくことができます
まとまった額の利用枠が必要になりそうなら、カード審査に有利な状況があるうちに、プレミアムカードだけは申し込んでおきましょう。

プレミアムカード自体に魅力がある

個人用のプレミアムカードとのセットでしか発行できない…と言われると、抱き合わせ商法じゃないかという声もあるかと思います。
実際にSNS上では「ビジネスカードのために仕方なく契約した」なんて声も見られました。

しかしながら、ちゃんと使ってみればこの楽天プレミアムカード、なかなかどうして優れものなのです。

まずこちらも基本還元率は1%なので、同価格帯のゴールドカードの中でもトップ水準に位置します。楽天市場で利用すれば5~7%に跳ね上がるので、日用品など積極的に利用するとかなりの節約が見込めます。

そして最大のセールスポイントが、世界1000ヶ所以上の海外空港ラウンジを無料で利用できるプライオリティ・パス特典。
このプライオリティパス、会費はなんと399ドル。これが無料になるというのは、本来ならプラチナカード以上、年会費2~10万円超クラスのカードにしか付帯されないはずの特典なのです。

だからなのか、意外にもバックパッカーや、貧乏旅行の大学生とかがこのカードを愛用してたり。

こうした点から、「同じ年会費を払うならステータス性よりも実用性」と考える経営者に定評があるようです。

楽天プレミアムカードについて、詳しくはこちらの記事で解説しています。

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一番の理由は、審査を含めての「気軽さ」

実は、最も大きなメリットは敷居の低さなのかもしれません。入会審査においても、心理的障壁の意味でも。

楽天ビジネスカードは事業決済用カードでありながら、実質は個人向けカードのおまけです。
すでに楽天プレミアムカードを発行済みなら、申し込みから3日足らずで発行されることもあるほど簡単に作れてしまう、最もハードルの低いビジネス用カードなのです。

使用感で言うと、新たに法人カードを作るというよりは一枚のカードをビジネス用とプライベート用とに分割しただけ。明細と口座を分けるための補助ツールのようなものです。

このように個人利用の延長として事業費決済ができること、それに加えてカード発行が比較的容易であること。
この2つにより、どんなカードよりも気負いなく作れるところが、楽天ビジネスカードが人気である第一の理由なのではないでしょうか。

ただし、法人名義だと返送書類がやや多い

個人事業主ではなく法人経営者として申し込むときは、他の法人カードに比べて1点だけ必要書類が多くなります。

まず、どのカードでもまず必要なものが3つ。
1. 代表者個人(申込者)の本人確認書類
2. 法人の登記簿謄本または印鑑証明書
3. 法人口座の口座振替依頼書

これに加え、楽天ビジネスカードでは「法人名義預金口座からの支払い同意書」への記入が必要になります。
記入したら割印を押し、200円の収入印紙を貼付て、先述の3点と共に返送します。

楽天ビジネスカードのスペック

年会費 2,000円+税
※別途プレミアムカードに10,000円+税
追加カード年会費
ETCカード年会費 1枚目無料
2枚目~500円+税
※1枚の法人カードに対しETCカード複数枚発行可
申し込み資格 20歳以上の法人代表者または個人事業者
国際ブランド
利用限度額 最大300万円
※プレミアムカードとの合算
締め日、支払日 月末締め、翌27日払い
支払方法 1回払い
基本ポイント還元率 1%
マイル付与率 ANA:0.5%
電子マネー 楽天Edy(プレミアムカードに搭載)、ApplePay
経理・会計ソフト優待
福利厚生サービス
その他ビジネスサービス VISAビジネスオファー
空港ラウンジサービス 国内28空港+ホノルル・仁川利用可
Priority Passプレステージ会員権つき
※プレミアムカードの付帯特典
付帯保険 海外旅行保険
国内旅行保険
動産総合保険(ショッピング保険)
※いずれもプレミアムカードに付帯
オススメ度 追加カードのため、法人カードの中では異色

空港VIPラウンジなどはプレミアムカード側に付帯するため、ビジネスカード自体は経費利用に特化したシンプルなもの。
例外的にビジネスカード提示での利用になるのが、ビジネス優待プログラム「Visaビジネスオファー」。グルメ優待のほか、ビジネスシーンに応じたサービスを用意しています。

海外旅行傷害保険も傷害・疾病治療費用補償が最高300万円など、ゴールドカードとして充分なスペックを備えています。

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