【Apple Payとは】仕組みとメリット&導入方法を分かりやすく解説!
「最近いろいろなサイトで見かけることも増えた「Apple Pay」の文字。
でもスマートフォンを使った支払い方法ということ以外、いまいち内容が分からない……」
「Apple Pay」(アップルペイ)はいわゆる「スマホ決済」方法のひとつ。
これは簡単に言うとスマートフォンアプリとクレジットカード(場合によってはその他のカードも)を紐づけて、スマートフォンをかざすだけで支払いができるようになるサービスを言います。
細かな支払いに小銭を用いる必要が無いことから、スピーディ&スマートに支払いを済ませられるのが嬉しいところですね。
今回はそんな「Apple Pay」について、そのサービス概要と導入方法をまとめました。
読み終えていただければ、日々の支払いをより便利なものにできますよ。
端末をお持ちでない場合、Apple Payは利用できません。あらかじめご承知おきください。
※iPhone6、Apple Watch(第1世代)等ではアプリ内決済のみ可能(実店舗などでの利用不可)
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Apple Payってそもそも何?
まずは、そもそも「Apple Pay」とはどういったサービスなのか、簡単に解説していきます。
①小銭を出す必要なく、簡単&スムーズに決済できるのが嬉しい!
「Apple Pay」とは、簡単に言うと「iPhone(またはApple Watch)をかざすだけで、支払いができる」サービスのこと。
一般に「スマホ決済」と呼ばれる手段の一つで、Apple Payの他には「おさいふケータイ」(Google pay)が挙げられます。
▲Apple公式HPによる利用イメージ
レジでカードを切ってもらったり、暗証番号を入力する手間が無い分、決済が楽になるのが最大のポイントです。
(逆に言うとカードを決済機に挿入するだけで簡単にカード払いができるようなお店なら、Apple Payを利用するメリットは少ない)
気になるのは使ったお金の請求方法ですが……。
「Apple Pay」を利用するためには、クレジットカード(もしくは一部のプリペイドカード、最近はSuica等も)の登録が必須。決済はこれらの登録カードを使って行われるわけですね。
Apple Payを使った決済は、その場で、登録したクレジットカード等を使ったものと同じように処理されます。(もちろん、通常のクレジットカードのポイントも貯まります)
そういうわけでApple Payについては特殊な支払い方法と考えず、「スマートフォンを使ったクレジットカード決済」と考えていただければ良いでしょう。クレジットカードを出す代わりにスマートフォンをかざして決済を行うわけですね。
Apple Pay自体にポイントサービスは無いので、おトクさの面では通常のカード払いと変わりありませんが……。
レジでカードを切ってもらったり、暗証番号を入力する手間が無い分、決済が楽になるのが最大のポイントです。
(逆に言うとカードを決済機に挿入するだけで簡単にカード払いができるようなお店なら、Apple Payを利用するメリットは少ない)
②実際の処理は3種類の「電子マネー」扱い
「Apple Pay」端末をかざす先は、電子マネーの決済機。コンビニエンスストアでSuicaや楽天Edyなどを利用されたことがあるのなら、何となくイメージが付くかと思います。
▲カシオ公式HPより、電子マネー読取機の例
とは言え、「Apple Pay」という電子マネーが存在するわけではありません。
細かいことですが、「Apple Pay」の決済は「iD」(アイディ)または「QUICPay」(クイックペイ)、そして「モバイルSuica」(モバイルスイカ)という電子マネーを通して行われます。いわゆる「クレジットカード決済」が、「VISA」「Mastercard」といった国際ブランドを通して行われるのをイメージして頂けると、少し分かりやすいでしょうか。
つまり一口に「Apple Pay」といっても、その中身は3種類に分かれてしまうわけですね。
ちなみに、「iD」「QUICPay」どちらの規格が採用されているかは、登録するクレジットカードの発行元によって変わります。
(三井住友カードならiD、JCBならQUICPayなど)
そのため多数のカードを持っていない限り、利用者の都合で電子マネーを選択することはできませんが……。
キャッシュレス決済に積極的なコンビニエンスストアや大手飲食店・スーパーマーケット等(詳細後述)は大体どちらの電子マネーにも対応しているので、あまり気にする必要はありません。
③Apple Payを利用できる主なiD/QUICPay加盟店
ここでは電子マネー規格別の(登録するカードの発行元別と言っても良いでしょう)加盟店、つまり「Apple Payを使えるお店」の例をまとめました。
発行元のカード会社 | 加盟店(一部) | |
---|---|---|
iD |
|
☆プロント |
QUICPay |
|
☆昭和シェル石油 |
意外と、小さな個人店がiDやQUICPayを導入していることも多いので、各公式HPで住所検索を行ってみるのも面白いでしょう。
ちなみに上に挙げた発行元のクレジットカードを持っていない場合、Apple Payを利用することはできません。(上に挙げた中でも、ICチップが付いていないもの等は利用できない場合あり)
この場合はApple Pay導入を諦めるか、新しくクレジットカードを作ることになります。
年会費無料の「iD」「QUICPay」対応カードも多いので、スマホ決済用のカードを作るのも一考です。
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※カード自体にはiDも付帯、ただしApple Pay利用時はQUICPay一択
★上記の情報は2018年7月現在のものとなります。
今後ますます取り扱いカード会社は増えていくと予想されます。上に挙げられた発行元のカードをお持ちでなくても、念のため公式HPを確認してみることをお勧めします。
iD公式HP「iDをはじめる」
QUICPay公式HP「お申し込み方法:発行会社一覧」
<Apple Payと「Suica」の紐づけについて>
2018年8月現在、交通系ICカードのうち「Suica」のみがApple Payに登録可能となっています。(=クレジットカードの代わりの支払い元に「Suica」を選択できる)
このサービスを使えば、対応端末をかざすだけで各駅の改札を通れるわけですね。定期券機能にも対応しているので、普段からSuicaを利用されるのなら便利な機能となること間違いなしでしょう。
また、同時にApple Payに紐づけたクレジットカードを通した、アプリ上でのチャージも可能です。
詳しい登録方法などについては、以下の公式HPをご覧ください。
JR東日本公式HP「Apple PayのSuicaをはじめる」
JR東日本公式HP「Apple PayのSuicaを使う>入金(チャージ)」
★Apple Payに取り込んだ既存のプラスチックのSuicaカードは、今後Apple Pay以外の場所で利用できなくなります。お気を付けください。
★アプリ上で「Suica」の新規発行も可能です。デポジット(預り金)は発生しません。
★オートチャージ(残高が一定以下になった際に、自動的にチャージする機能)を利用するためにはJR東日本系列である「ビューカード」が発行するクレジットカードが必要です。
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Apple Payの導入方法
「Apple Pay」の概要をチェックしたら、ここからはその具体的な導入方法について見ていきましょう。
★画像はいずれも、Apple公式HPに掲載の動画から引用しています。
★「iPhone」の利用を前提に解説しています。Apple Watch利用時の登録方法については、Apple公式HPをご覧ください。
①まずはウォレットアプリにクレジットカードを登録!
「Apple Pay」を利用するためには、お持ちの端末(「iPhone 7以降のiPhone」または「Apple Watch Series 2以降のApple Watch」)にApple Payに対応したクレジットカード(または一部プリペイドカード等)を登録する必要があります。
お持ちのカードが「Apple Pay」に対応していることを確認して頂いた上で、カードの登録に移っていきましょう。
まずは、トップページから「Wallet」アプリを探し選択します。(OSをアップデートすると勝手に付いてきます)
Walletアプリを開いたら、右上の「+」ボタンをタップ。
するとカメラ機能を使ったスキャン画面が現れますので、紐づけたいクレジットカードを置き、枠内に入れてみてください。
(上手くいかない場合はカード番号などの手入力も可能です)
その後は画面の指示に従い、セキュリティコード等細かな情報を入力し完了。
登録手続きはたったこれだけで完了します。この際、紐づけが行われたのか「iD」なのか「QUICPay」なのか表示されるので確認しておきましょう。
Android系の「おさいふケータイ」は郵送手続きが必要なものが多い中、この手軽さは「Apple Pay」の確かな強みと言えますね。
★ Wallet アプリでカードを表示すれば、紐付けられた電子マネーがどちらなのか、いつでも分かります。
▲ 電子マネー iD の場合は、カード券面に「iD」と表示
▲ 電子マネー QUICPay の場合は、カード券面に「Q」と表示
②決済方法はお店の人に「iDで」「QUICPayで」と伝えて端末をかざすだけ
登録が済んだら、後は加盟店(使えるお店)で支払いを行うだけ。
加盟店での支払いの際に、あなたのクレジットカードに合わせ「iDで」または「QUICPayで」と店員さんに伝えます。(もちろんSuica利用時なら「Suicaで」と伝えること)
このとき、店員さんは何らかのレジ操作で決済機での支払いを有効にしてくれることでしょう。
決済の際、端末を操作する必要はありません。(iPhoneXを除く)
iPhoneの上部を決済機(リーダー)にかざせば、それだけで支払いが完了します。
★iPhoneXを利用する場合のみ、決済の前に端末右のサイドボタンを2度プッシュする必要があります。
請求は、紐づけられたカードで決済した場合と同じように行われます。
(=その場でカード払いを行った場合と同じように処分。翌月請求なら翌月請求、プリペイドカードならその場で残高清算)
Apple Payに関するよくある質問と回答
ここからは、Apple Payに関するよくある質問にお答えしていきます。
①iPhoneにカバーを付けていても、Apple Payは利用できますか?
100%干渉しないとは言い切れませんが、一般的なカバー(ケース)であれば問題なく利用できます。
②充電が切れていてもApple Payは利用できますか?
バッテリーに若干の電気が残っていれば使えることもあるようですが、基本的には「利用不可」です。お気を付けください。
③2種類以上のカードを登録した場合、そのカードで決済されますか?また、決済カードを変えることはできますか?
かざすだけの決済にはアプリ上で「メインカード」に設定したものが用いられます。
設定方法について詳しくは、以下の公式HPをご覧ください。
Apple公式HP「Apple Pay で使うカードを管理する」
メインカード以外を使う場合は「Touch ID」で認証する必要があります。
まずは画面の下のほうにあるカード保管場所をタップして一覧を表示させます。
登録しているカード一覧が表示されるので、支払いに使うカードをタップします。
Touch ID での認証が求められるので、指紋認証をします。
そうすると、リーダーにかざすように指示が出るので、あとはいつもどおりかざせば支払いできます。
④1回あたりの支払い額に上限はありますか?
「iD」は店舗ごとの制約による模様。つまり、直接お店に問い合わせなければ分かりません。
「QUICPay」は、お店が掲げている「QUICPay」マークに「+」が付いていない場合、1回あたりの支払い上限額は「2万円」となります。(決済にApple Payを利用するとき)
「+」マークの有無は公式HPからも確認できますね。
▲右手に表示されたQUICPayマークで、「+」の有無が分かります。
「+」付のお店については、「iD」と同じく各店舗の制約によって変わってきます。
……とは言え、「iD」や「QUICPay」に対応しているお店はほぼ確実にカード払いにも対応しています。
そのため電子マネーでの支払いに失敗したらクレジットカードを出すことで、全く問題なく支払いを完了させられるでしょう。
⑤2種類以上のクレジットカードを持っているのですが、どれをウォレットアプリに登録すべきでしょうか?
基本的には決済額を増やしたいカード、つまり高還元カードや利用実績を積み、上位カードへの切り替えを狙いたいカードを選ぶのがおすすめです。
ただ、当然「iD」(あるいはQUICPay)にしか加盟していないお店を利用する機会が多いのなら、「iD」(あるいはQUICPay)の付いたカードを優先して選びたいですね。
⑥ウォレットアプリがカードを読み込みません。
あなたの利用されている端末は、「iPhone 7以降のiPhone」または「Apple Watch Series 2以降のApple Watch」でしょうか?ウォレットアプリがインストールされていても(というよりOSをアップデートすると勝手に入る)、端末が古いとカードを読み込んでくれません。
また、あなたが読み込もうとしているクレジットカードが本当に「Apple Pay」に対応しているのか、カード発行会社の公式HPなどをもとに今一度ご確認ください。
「おさいふケータイ」には対応しているけれど「Apple Pay」には未対応、ということもさほど珍しくはありません。
きちんと利用条件を満たしているはずなのに利用できない、という場合には一度再起動してチャレンジ、それでも解決しないようならAppleのサポートセンターに問い合わせてみることをおすすめします。
⑦iDとQUICPayが両方付いたカードを持っているのですが、支払方法はその都度選べるのでしょうか?
オリコ系列のカードは「iD」と「QUICPay」の両方が付帯しています。
(=クレジットカードをかざすだけでiDまたはQUICPayの支払いができる)
が、オリコの場合、Apple Payを通すとその処理は「QUICPay」に一本化される模様。
iDを使い支払いを行いたいのなら、「iDで」と伝えながら直接クレジットカードをかざす必要があります。
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まとめ
★内部処理は「iD」「QUICPay」「モバイルSuica」という電子マネーを使って行われる。ちょうどクレジットカードの国際ブランドと同じく加盟店が若干異なるが、コンビニを利用するくらいであればさほど気にしなくてよい
★一度紐づけが済めば、決済の際にiPhoneを起動する必要は無い。電子マネーの種類を伝えて端末(カバーをかけていてもOK)をかざすだけで支払いは完了する(ただし充電切れ/電源OFF時は不可)
利用できる端末やクレジットカード等の発行元が限られる一方で、非常に使い勝手の良い「Apple Pay」。
利用条件を整えられたのなら、積極的に導入していきたいサービスとなっています。
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